Wednesday, October 13, 2010

閑谷学校

先週、牛窓「櫻山居」ではお施主さん自らの
塗装工事が始まったので、学生達も一緒に
その様子を見に行きました。


夕日が沈む景色が何とも美しいという事で
(夕日の記事は所長のブログをご覧ください。。)
その時間になるまで牛窓をぶらり、、、
そしてせっかくなので備前市にある閑谷学校へ。






閑谷学校は現存する世界最古の一般庶民のための学校。
校門や講堂、神社など敷地内にたくさんの建築物があり、
それを囲う石塀も含め、そのほとんどが国宝や
重要文化財に指定されています。






建物は全て赤色の備前焼の瓦で覆われていて
空の青・山の緑に映えてとても美しいです。
建物自体はどれも堂々と立派な構え。
なのに細部には隠れデザインがたくさん有ります。












外から眺める建物はもちろん良いですが、
中から外を眺める景色もかなり良いです。






ここで学んでいた生徒たちは心を込めて床を磨いていたそうで、
外の光と緑が反射しています。

夏はひんやりして気持ちが好さそう。。


この景色が約300年も変わらず残っているのって・・・




純粋に皆から愛されて、大切にされてきたことが
伝わってくる建物です。





櫻山居に戻るとKさん親子が
せっせと塗装作業をされていました。



何だか愛されている感じが伝わって
とっても微笑ましい絵ですね。

いろんな人の手にかけられて建物が
出来上がっていくのってやっぱりいいなぁ、、
としみじみ感じた日でした。

田村








Tuesday, October 5, 2010

犬島

すっかり遅くなりましたが、
牛窓の焼杉見学の際に行った犬島について書きます。





ちょうど夏休みでもあり、
瀬戸内国際芸術祭の期間中でもあり、
小さな島だけど賑わっていました。



犬島は1909年に銅の精錬所が作られ、
当時は3000人以上の人が暮らしていました。
しかし銅の価格の暴落により、精錬所はわずか10年で操業を終えたそうです。

精錬所跡は建築家の三分一博志氏、
アート部分は柳幸典氏によって
「在るものを活かし、無いものを創る」

のコンセプトを元に自然エネルギーを利用した空間や
体で感じられるアートが仕掛けられています。



残念ながら中の写真は一枚もありませんが、この施設の面白さや、
三島由紀夫をモチーフにした作品の少し気味の悪い雰囲気…
は実際に行って体感しなければ分かりません。

精錬所跡を活かした建築は煙突や扉の開閉によって夏は空気を冷却、
冬は暖めるという構造になっているそうです。

8月初めでとにかく暑い日だったのですが中に入ると
冷暖房設備がないのが嘘みたいな涼しさでした。





施設を出ると当時のまま残された今にも崩れそうな煙突など、
まるで時が止まっているかのような景色を見ることができます。



小さな島の中で手が加えられた部分と手つかずの部分の
差が激しく、さらに「在るものを活かし、無いものを創る」
というコンセプトを目にして、何だかものすごく印象に残る島となりました。
田村